ACTH単独欠損症で障害年金請求できます!青森県・弘前市

香取社会保険労務士事務所(運営元)
所在地:青森県弘前市大字東城北三丁目1番地8 TEL:0172-55-7882


1. ACTH単独欠損症とは — 病態の要点

ACTH単独欠損症は、下垂体前葉から分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌が選択的に低下することで生じ、結果として副腎から分泌されるコルチゾールが不足する「二次性副腎不全」を引き起こします。主な症状は、著しい倦怠感・立ちくらみ(起立性低血圧)、低血糖、体重減少・食欲低下、感染時の不適切なストレス応答などで、日常生活や就労に重大な影響を与えることがあります。診断や病態理解には内分泌学的検査(ACTH負荷試験や血中コルチゾール測定など)が用いられます。


2. 障害年金(日本)での考え方 — ACTH単独欠損症は認定されるか?

障害年金(障害基礎年金・障害厚生年金)は、「傷病やその治療の程度が日常生活や労働に著しい制限を与えているか」を基準に認定されます。ホルモン欠損による慢性的な身体機能低下(例えば、副腎不全による継続的な倦怠や低血圧、低血糖エピソード等)が、診断書や病歴・就労状況等申立書で十分に立証できれば、障害年金の対象となり得ます。行政手続き上は「下垂体前葉機能低下症(副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)低下等)」に該当する分類で審査されることが多く、医学的記載の仕方や日常生活での具体的な障害の描写が合否を左右します。


3. 申請で特に重要な3つのポイント

  1. 1.診断書(医師の記載)の中身

    • 日常生活にどの程度支障があるか(起床・外出・家事・就労など具体的行動)を、客観的所見と治療の内容(補充療法の種類と頻度、入院歴、低血糖等のエピソード)として詳述してもらう必要があります。医療側が「適切に管理されているので軽症」と記すだけでは不利になる場合があります。

  2. 2.初診日の立証

    • 障害年金は「初診日」が非常に重要です(保険料納付状況や請求権の起算等に影響)。過去の診療録、紹介状、受診状況等の証拠を整理して、初診日を明確にすることが必須です。遡及請求を目指す場合は特に注意が必要です。

  3. 3.病歴・就労状況等申立書の作り込み

    • 倦怠感の程度、外出頻度の変化、休職・退職の経緯、日常生活での具体的制限(立ちくらみでの外出中断など)を時系列で記述し、診断書と整合させます。因果関係(症状と機能障害の結び付け)を説得的に示すことが重要です。


4. 当事務所での支援実績 — 相談事例

※以下は当事務所での実績を元にした事例です(個人情報は架空)。同種のケースでの実務的な参考になります。

相談時の状況

  • ・相談者:50代男性、自営業(個人事業主)

  • ・主訴:慢性的な全身倦怠、立ちくらみ、時に低血糖症状で仕事が続けられない。医療機関で「ACTH単独欠損症(下垂体前葉機能低下)」の診断、現在はプレドニゾロン等でホルモン補充中。

  • ・問題点:医師の診断書はあるが、日常生活への具体的影響が簡潔にしか記載されておらず、初診日は数年前だが当時の記録が散在している。事業のため保険加入歴や納付状況の確認も必要。

当事務所が対応したこと

  1. 1.医療記録の収集サポート:過去の受診記録・紹介状・検査結果を医療機関へ取り寄せ、初診日の裏付けとなる書類を整備。

  2. 2.診断書の補完依頼:主治医に対し、障害年金の審査で必要となる具体的な記載(起立でのめまい・低血圧エピソード、低血糖発作の頻度、治療の副作用や補充療法の頻度、6か月間での不良時の最悪状態の記載等)を依頼するための依頼書を作成し、医師と調整。

  3. 3.病歴・就労状況等申立書の作成支援:仕事への具体的影響(休業日数、作業時間短縮、取引先への影響など)を時系列で整理して申立書に反映。

  4. 4.年金事務所への提出・追跡:提出書類のチェックリスト作成、必要書類の追加取得、審査状況の確認・補足説明の提出などを行った。

審査結果

  • ・結果:障害厚生年金 3級 が認定され、障害認定日からの遡及支給が認められました。

  • ・効果:継続的な収入補助と医療費・生活の安定を確保でき、現在は補充療法を継続しつつ生活の質が改善。


5. よくある質問(FAQ)

Q1. ACTH単独欠損症なら必ず障害年金を貰えますか?
A. いいえ。症状の程度・治療状況・日常生活への影響・診断書の記載内容・初診日の立証など複合的に判断されます。医学的に疾患があっても、日常生活や就労に著しい制限があることを立証できなければ認定されません。

Q2. 医師が診断書に書いてくれない場合は?
A. 当事務所では、医師に対する診断書記載の依頼文案や、診断書での表現(具体的なエピソードや客観的検査所見の示し方)を一緒に準備します。医師とのやり取りをサポートします。

Q3. 遡及(過去にさかのぼっての支給)は可能ですか?
A. 初診日の証明が可能で、かつ保険料納付要件を満たす場合には遡及が認められることがあります。早めに受診記録等を整理することが重要です。障害認定日で障害の状態と認定される必要があります。


6. 申請の流れ(簡潔)

  1. 1.初診日・病歴の整理(受診状況等証明書、医療記録)

  2. 2.診断書取得(当事務所で内容チェック)

  3. 3.病歴・就労状況等申立書の作成

  4. 4.年金事務所へ提出 → 審査 → 必要に応じて追加資料提出や照会対応

  5. 5.審査結果(認定/不認定/等級決定)→ 支給開始(遡及あり得る)

(上記の過程で書類の不備や記載不足があると審査に時間がかかったり不利になるため、専門家のチェックを推奨します。)


7. 当事務所のサポート内容(サービス案内)

  • ・医療記録の取り寄せ代行・チェック

  • ・医師への診断書依頼文作成・診断書取得支援

  • ・病歴・就労状況等申立書の作成代行

  • ・年金事務所とのやり取り代行(提出/追加説明)

  • ・不服申し立て(審査請求)支援(必要時)

初回相談は症状や手元の書類を拝見して、受給見込みや必要書類、見込みスケジュールを丁寧にご説明します。


8. 最後に(ご案内)

ACTH単独欠損症は専門的な診療が必要な疾患であり、障害年金の可否は医学的事実と書類の整え方で大きく左右されます。書類や診断書の整備、初診日の立証、年金請求書類の作成については実務のコツがあります。香取社会保険労務士事務所は青森県弘前市を拠点に、ACTH単独欠損症を含む内分泌疾患の障害年金申請サポートを行っています。まずはお気軽にご相談ください。

お問い合わせ
香取社会保険労務士事務所(香取社会保険労務士事務所)
住所:青森県弘前市大字東城北三丁目1番地8
TEL:0172-55-7882


参考・出典(記事作成に参照した主な情報)

  • ・日本内分泌学会「ACTH単独欠損症|一般の皆様へ」

  • ・厚生労働省「下垂体前葉機能低下症(副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)低下等)」診断・記載の指針(診断書雛形関連PDF)

2025/11/25

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