助成金の種類(雇用環境・建設・障害者・地方系)
こんにちは。
青森県弘前市の社会保険労務士、香取です。
本日は、助成金の種類(雇用環境・建設・障害者・地方系)について説明します。
◎雇用環境系
・喫煙室の分離や残業の削減、時短やテレワーク等、雇用環境の改善を推進した場合の助成金です。
※職場意識改善助成金(職場環境改善・改善基盤整備コース)
・次のような措置を実行し、有給休暇の取得促進・残業削減を実現可能にした場合のものです。大きく研修や規定の作成、機器の購入に大別できます。支給対象となる取り組みは、以下の通りです。
●労務管理担当者に対する研修
●労働者に対する研修、周知・啓発
●外部専門家によるコンサルテイング(社会保険労務士、中小企業診断士等)
●就業規則・労使協定等の作成・変更(計画的付与制度の導入等)
●労務管理用ソフトウエア
●労務管理用機器、テレワーク用通信機器(パソコン、タブレット、スマートフォンは不対象)
●デジタル式運行記録計(デジタコ)
●労働能率の増進に資する設備・機器等(拡充)(小売業のPOS装置、自動車修理業の自動車リフト等)
※職場意識改善助成金(テレワーク・コース)
・「ワーク・ライフ・バランス」の実現のための、テレワーク導入の助成金です。支給対象となる取り組みは以下の通りです。
●テレワーク機器等購入経費(パソコン、タブレット、スマートフォンは不対象)
●保守サポート料、通信費
●就業規則・労使協定等の作成・変更
●労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発
●外部専門家による導入のためのコンサルテイング(社会保険労務士等)
※労働時間等設定改善推進助成金
・組合向けで、中小企業における労働時間等の設定の改善を図るものです。業界によっては、要件が緩和される場合があります。
※受動喫煙防止対策助成金
・喫煙室設置費用に関する助成金です。業種を選びませんが、飲食業・宿泊業等は喫煙室設置以外にも、空気清浄機等で受給できる場合があります。
※雇用環境系助成金の現状とポイント
・職場意識改善助成金は、達成率で設備投資の費用の支給率が変わる独特のものです。その他の助成金も定率で助成金がでるものが多いです。しかし、助成金の対象になる制度や設備投資の基準、申請のタイミング等が複雑で、制度自体もよく知られていないところがあります。
・どちらかというとテレワーク・コースの方が、限度額や人数も多い方が受給額も大きく、大きな会社向けといえます。労働時間等設定改善推進助成金は、業種によっては緩和の措置が図られています。受動喫煙防止対策助成金は多少の拡張をしましたが、まだ助成率が低いためか、利用度が上がらない状態です。
◎建設系
・建設関連の事業所で専門的な教育、雇用管理や環境の改善等を図った場合の助成金です。
※建設労働者確保育成助成金
・建設業界の、個別企業や団体が取り組む、若年者に魅力ある職場作りや技能向上への支援に特化した助成金です。厚生労働省、国土交通省の両省が連携し、特に若年労働者の確保・育成と技能承継に対する取り組みに重点を置いています。「雇用管理制度導入」等、7コースがあります。
●認定訓練
●技能実習
●雇用管理制度導入
●若年者に魅力ある職場づくり事業
●建設広域教育訓練
●作業員宿舎等設置
●新分野教育訓練
※建設系助成金の現状とポイント
・建設関係の専門的な教育をはじめ、雇用管理制度や、都道府県の枠を超えた広域の訓練、宿舎の設置等にも関係する総合的な助成金です。建設関係の組合や、作業機器のメーカー等も勧めています。キャリア形成促進助成金やキャリアアップ助成金等、他の助成金の支給申請を並行する必要がある場合もあります。
◎障害者系
・障害者の方の雇用の福利や設備投資等におりるものです。
※障害者系助成金の現状とポイント
・障害者に関するものは、そのための設備投資から、雇用はもちろん、重度や精神障害者向け、またはその支援員に至るまで助成金が設定されています。雇用そのものより、いかに社内にその体制を作るかが問題のようで、当局も体制作りの相談と実施に支援の重点を置いています。
・ただ、障害者雇用納付金制度に基づく各種助成金には、要件を満たしても、選抜式(選抜されるコンテスト方式)のものもあります。十分な注意が必要です。
◎地方系
・創業や雇用が少なく、賃金も少ない地方限定の助成金です。助成金によって地域が設定され、それに基づいて適用されます。
●地域雇用開発奨励金
●沖縄若年者雇用促進奨励金
●中小企業最低賃金引き上げ支援対策費補助金
●通年雇用奨励金
※地方系助成金の現状とポイント
・地方については震災関連も含め、全国のものより手厚い助成金が設定されています。
・創業関連で雇用する場合の助成金は、現在はなくなりましたが、地域雇用開発奨励金等、特定の地方では今も残っています。
・最近は中小企業最低賃金引き上げ支援対策費補助金(業務改善助成金)が、国の政策もあり、東京等一部の都道府県を除いて受給しやすくなっています。
本日はここまでとします。次回に続きます。
またのご訪問お待ちしております。
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